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【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.2-39)基本問題39

診断士問題と解説

コンクリート診断士 問題と解説Vol.2-39

 このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。
コンクリート診断士_一問一答_No2-39_基本問題39
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【No.191】

含侵材中の主成分と,その含侵材を用いた塗布工法に期待される効果に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)亜硝酸リチウムを主成分とする含侵材の効果として,鉄筋表面の不動態化が期待される。
(2)けい酸ナトリウムを主成分とする含侵材の効果として,コンクリート表層の緻密化が期待される。
(3)アルキルアルコキシシランを主成分とする含侵材の効果として,二酸化炭素の侵入防止が期待される。
(4)けい酸リチウムを主成分とする含侵材の効果として,中性化したコンクリートのアルカリ性の回復が期待される。
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正解は(3)

【解説】
(1)○正しい。亜硝酸リチウムを主成分とする含侵材は,鉄筋表面の不動態化をする働きがあり,鉄筋の腐食を防止する効果があります。
(2)○正しい。けい酸ナトリウムを主成分とする材料は,コンクリート表面を緻密にする効果があります。コンクリートを緻密にすることで,外部からの有害物質の侵入を防ぐ効果があります。ガスの侵入を抑制するため,中性化抑制効果があります。
(3)×誤り。アルコキシシランを主成分とする材料は,コンクリートの表面に膜を形成し,防水性や撥水性の効果がありますが,ガスの浸透を防止する効果に劣ります。
(4)○正しい。けい酸リチウム系含侵材は,脆弱部に浸透しながら早期に硬化するため,コンクリートの表面を緻密にする効果があります。コンクリートを緻密にすることで外部からの有害物質の侵入を防ぎ,アルカリシリカ反応の抑制効果もあります。

【No.192】

鉄筋コンクリート構造物の電気防食工法に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)鉄筋コンクリート構造物の鉄筋が腐食しているときは,鉄筋の腐食部分の電位は健全部の電位よりマイナスとなる。
(2)電気防食工法は,鉄筋に電源装置のマイナス極を接続する。
(3)電気防食工法は,鉄筋表面の電位差を無くし,アノード反応を停止させる工法である。
(4)電気防食工法は,鉄筋の腐食電流を防食時よりも大きくすることで腐食反応を止める工法である。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。鉄筋コンクリート構造物の鉄筋が腐食しているときは,鉄筋の腐食部分の電位は健全部の電位よりマイナスとなります。
(2)○正しい。電気防食工法は,鉄筋に電源装置のマイナス極を接続します。
(3)○正しい。電気防食工法は,鉄筋表面の電位差を無くし,アノード反応を停止させる工法です。
(4)×誤り。電気防食工法は,鉄筋の腐食電流を防食時よりも小さくすることで腐食反応を止める工法です。

【No.193】

硫酸により劣化した下水処理槽のコンクリート面を超高圧水で除去し,ポリマーセメントモルタルで断面修復することとした。断面修復工事の施工計画に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)硫酸により劣化した下水処理槽のコンクリート面を超高圧水で除去し,ポリマーセメントモルタルで断面修復の際に,除去する劣化部の深さと範囲は,茶褐色に変色した層であるFe層を目安として決める。
(2)硫酸により劣化した下水処理槽のコンクリート面を超高圧水で除去し,ポリマーセメントモルタルで断面修復の際に,劣化部の除去の確認は,フェノールフタレインによる呈色の有無で行う。
(3)硫酸により劣化した下水処理槽のコンクリート面を超高圧水で除去し,ポリマーセメントモルタルで断面修復の際に,断面修復材の厚さの管理は,施工中のモルタル層に検診針を挿入して実施する。
(4)硫酸により劣化した下水処理槽のコンクリート面を超高圧水で除去し,ポリマーセメントモルタルで断面修復の際に,断面修復材の圧縮強度の管理は,リバウンドハンマーで行う。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。硫酸により劣化した部分は茶褐色に変色します。補修前には茶褐色に変色した部分を目安に取り除く。
(2)○正しい。劣化部を取り除いた後のコンクリートは健全なアルカリ性であるから,フェノールフタレインにより色の変化で確認するのは適当です。
(3)○正しい。断面修復材の厚さ管理は,検診針で行います。
(4)×誤り。断面修復後の圧縮強度はテストピースの供試体もしくは断面修復箇所をコア採取して圧縮試験機で行います。

【No.194】

コンクリート構造物に生じた劣化と,その劣化の抑制を目的とした対策に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)PC桁の鉄筋腐食によるかぶりコンクリートの浮きの劣化抑制の対策として,電気防食工法を用いた。
(2)漏水の跡が認められる,鋼道路橋のRC床版下面のひび割れの劣化抑制の対策として,床版防水工法を用いた。
(3)RC壁式高欄のスケーリングの劣化抑制の対策として,表面被覆工法を用いた。
(4)アルカリシリカ反応によるRC橋台のひび割れの劣化抑制の対策として,電気化学的脱塩工法を用いた。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。PC桁の鉄筋が腐食して膨張し,コンクリートがはく離している場合,鉄筋腐食を防止させる目的で電気防食工法を採用します。
(2)○正しい。鋼道路橋のRC床版下面のひび割れで,疲労によるひび割れは,漏水の跡が見られる場合,防水を目的として床版防水工法を採用します。
(3)○正しい。RC壁式高欄のスケーリングの劣化抑制の対策として,水分の浸透を抑制するため,表面被覆工法を採用します。
(4)×誤り。電気防食工法や脱塩工法は,陰極となる鉄筋周辺にアルカリイオン金属が集まる。アルカリシリカ反応によって劣化した構造物に適用すると,アルカリシリカ反応を増進させることが懸念されます。

【No.195】

建設後10年が経過した鉄筋コンクリート構造物の外壁において発生したひび割れに対する補修に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)建設後10年が経過した鉄筋コンクリート構造物の外壁において,屋上の温度変化によって生じた屋上付近の幅1.5mmのひび割れに対して,ポリマーセメントモルタルによるUカット充填工法を用いた。
(2)建設後10年が経過した鉄筋コンクリート構造物の外壁において,温度変化による収縮で生じた開口部の隅角部の幅1.2mmのひび割れに対して,ポリウレタン系シーリング材によるUカット充填工法を用いた。
(3)建設後10年が経過した鉄筋コンクリート構造物の外壁において,開口が無く,大きな梁で後続された壁に発生した幅0.4mmの乾燥収縮ひび割れに対して,エポキシ樹脂系注入材による低圧注入工法を用いた。
(4)建設後10年が経過した鉄筋コンクリート構造物の外壁において,1階隅角部の大きな梁と基礎によって拘束された部分で,幅が0.05mmの乾燥収縮ひび割れに対して,ポリマーセメントペーストによるひび割れ被覆工法を用いた。
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正解は(1)

【解説】
(1)×誤り。屋上の温度変化によって発生したひび割れであり,動きがあると推察される場合,セメント系でなく,追従性のある可とう性エポキシ樹脂によるUカット充填工法が適当です。
(2)○正しい。温度変化による収縮ひび割れで,動きがあると推測される場合,追従性のあるポリウレタン系シーリング材によるUカット充填工法は適当です。
(3)○正しい。大木は梁で拘束された壁に発生する乾燥収縮ひび割れで,動きが少ないと推測される場合,幅が狭いので,エポキシ樹脂系注入材による低圧注入工法は適当です。
(4)○正しい。大きな梁と基礎によって拘束された幅の小さな乾燥収縮ひび割れで,動きは無いと推測される場合,幅が狭いので注入には適さないため,ポリマーセメントペーストによるひび割れ被覆工法は適当です。
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