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【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.2-44)

診断士問題と解説

コンクリート診断士 問題と解説Vol.2-44

 このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。

【No.216】

鉄筋コンクリート造建築物の柱において生じた変状に関する次の記述のうち,最も適当なものはどれか。
(1)鉄筋コンクリート柱のジャンカ部をハンマーでたたいても脱落しなかったため,内部の鉄筋腐食は促進されにくいと判断した。
(2)鉄筋コンクリート柱の表面にひび割れが生じていたが,ひび割れが鉄筋に到達していなかったため,中性化は促進されにくいと判断した。
(3)鉄筋コンクリート柱の表面に砂すじが認められたが,耐荷力の低下は生じにくいと判断した。
(4)鉄筋コンクリート柱にコールドジョイントが生じていたが,耐荷力の低下は生じにくいと判断した。
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正解は(3)

【解説】
(1)×誤り。ジャンカ部分に鉄筋が存在する場合は,脱落は無くても早期に腐食が始まる可能性は大きいです。
(2)×誤り。ひび割れが鉄筋に到達していなくても,ひび割れが発生していれば,中性化は促進されやすいです。
(3)○正しい。砂すじは,コンクリート表面の施工不良が原因と思われ,表面補修での対応で十分であり,耐力の低下には影響はありません。
(4)×誤り。コールドジョイントにより,コンクリートの断面が不連続な部分が生じます。酸素や水など,劣化因子が侵入しやすくなるため,耐荷力の低下が生じやすくなります。

【No.217】

鉄筋コンクリート造建築物の屋上スラブの下面に,つらら状の析出物を伴うひび割れ,はく離が生じていた。この変状に対する判断に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)鉄筋コンクリート造建築物の屋上スラブの下面に,つらら状の析出物を伴うひび割れ,はく離が生じていたため,ひび割れの原因は,セメントの水和熱による温度応力であると判断した。
(2)鉄筋コンクリート造建築物の屋上スラブの下面に,つらら状の析出物を伴うひび割れ,はく離が生じていたため,コンクリート内部の鉄筋が腐食していると判断した。
(3)鉄筋コンクリート造建築物の屋上スラブの下面に,つらら状の析出物を伴うひび割れ,はく離が生じていたため,つらら状の析出物は,主としてコンクリートの成分が溶出してできたものであると判断した。
(4)鉄筋コンクリート造建築物の屋上スラブの下面に,つらら状の析出物を伴うひび割れ,はく離が生じていたため,屋上防水が劣化していると判断した。
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正解は(1)

【解説】
(1)×誤り。セメントの水和熱による温度応力が原因のひび割れは,マスコンクリートに発生しやすく,屋上スラブの下面には発生しにくいです。
(2)○正しい。かぶりコンクリートのひび割れ,はく離が見られる場合,鉄筋腐食先行型のひび割れと判断できます。
(3)○正しい。鉄筋腐食によりさび汁が発生し,コンクリートの可溶性分が溶出したと判断できます。
(4)○正しい。屋上防水の劣化により,コンクリート内部への水分の侵入により,鉄筋腐食,ひび割れが生じたと判断できます。

【No.218】

海岸地域にある鉄筋コンクリート造建築物の,コンクリート表面からの塩化物イオン濃度に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)海岸地域にある鉄筋コンクリート造建築物の,コンクリート表面からの塩化物イオン濃度に関して,コンクリート表面から深くなるほど,塩化物イオン濃度は小さくなる。
(2)海岸地域にある鉄筋コンクリート造建築物の,コンクリート表面からの塩化物イオン濃度に関して,コンクリート表面から深くなるほど,初期の含有塩化物イオン濃度に近づく。
(3)海岸地域にある鉄筋コンクリート造建築物の,コンクリート表面からの塩化物イオン濃度に関して,同じ深さの場合,経過年数が多いほど塩化物イオンは拡散され,大きくなる。
(4)海岸地域にある鉄筋コンクリート造建築物の,コンクリート表面からの塩化物イオン濃度に関して,外壁に塗装を行った場合,海岸からの塩化物イオンの表面からの混入は小さくなる。
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正解は(3)

【解説】
(1)○正しい。コンクリート表面から深くなるほど,塩化物イオン濃度は小さくなります。
(2)○正しい。コンクリート表面から深くなるほど,初期の含有塩化物イオン濃度に近づきます。
(3)×誤り。同じ深さの場合,経過年数が多いほど塩化物イオンは拡散され,小さくなります。つまり,30年経過の測定値より,25年経過の値の方が,塩化物イオン濃度はやや高い傾向を示します。
(4)○正しい。外壁に塗装を行った場合,海岸からの塩化物イオンの表面からの混入は小さくなります。

【No.219】

火山ガスが活発に噴気している河口付近にある鉄筋コンクリート製高欄の浸食に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。
(1)火山ガスが活発に噴気している河口付近にある鉄筋コンクリート製高欄の鏡面全体が浸食されており,粗骨材がむき出しの状態であった。この変状の原因として,火山ガス中の二酸化炭素による炭酸化が考えられる。
(2)火山ガスが活発に噴気している河口付近にある鉄筋コンクリート製高欄の鏡面全体が浸食されており,粗骨材がむき出しの状態であった。この変状の原因として,土壌中の硫酸塩による化学的浸食が考えられる。
(3)火山ガスが活発に噴気している河口付近にある鉄筋コンクリート製高欄の鏡面全体が浸食されており,粗骨材がむき出しの状態であった。この変状の原因として,火山礫による摩耗が考えられる。
(4)火山ガスが活発に噴気している河口付近にある鉄筋コンクリート製高欄の鏡面全体が浸食されており,粗骨材がむき出しの状態であった。この変状の原因として,火山ガス中の二酸化硫黄による化学的浸食が考えられる。
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正解は(4)

【解説】
(1)×誤り。二酸化炭素による炭酸化の場合は中性化が生じます。表面全体に粗骨材が現れる劣化は生じません。
(2)×誤り。土壌による劣化では,表面全体に粗骨材が現れる劣化は生じません。
(3)×誤り。火山礫による摩耗では,表面全体に粗骨材が現れる劣化は生じません。
(4)○正しい。火山ガスが活発に噴気している河口付近にある鉄筋コンクリート製高欄の鏡面全体が浸食されており,粗骨材がむき出しの状態であった。この変状の原因として,火山ガスに含まれる腐食性ガスである二酸化硫黄による化学的浸食が考えられます。

【No.220】

火災を受けた鉄筋コンクリート構造物の調査状況に関する次の記述のうち,最も適当なものはどれか。
(1)コンクリート構造物が火害を受け,すすが表面に付着している状況の場合,火災による中性化が進行していると考えられる。
(2)コンクリート構造物が火害を受け,すすが表面に付着している状況の場合,コンクリートの圧縮強度は,火災前の50%程度に低下していると考えられる。
(3)コンクリート構造物が火害を受け,コンクリート表面が灰白色に変色した場合,コンクリートのヤング係数は火災前の,50%程度に低下していると考えられる。
(4)コンクリート構造物が火害を受け,コンクリート表面が灰白色に変色した場合,コンクリート表面の受熱温度は,600℃以上に達していると考えられる。
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正解は(4)

【解説】
(1)×誤り。コンクリート構造物が火害を受け,すすが表面に付着している状況の場合,火害等級はⅡ程度と判断され,推定受熱温度は300℃以下と思われ,中性化は進行していません。
(2)×誤り。コンクリート構造物が火害を受け,すすが表面に付着している状況の場合,火害等級はⅡ程度と判断され,推定受熱温度は300℃以下と思われ,コンクリートの残存強度は70%以上はあると思われます。
(3)×誤り。コンクリート表面が灰白色に変色した場合,受熱温度は600~950℃と推定され,ヤング係数は1/10以下に低下します。
(4)○正しい。コンクリート表面が灰白色の場合,受熱温度は600~950℃と推定されます。
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