【一級土木施工管理技士】過去問演習(No.111~115)

【No23】聞き流し_1級土木施工管理技士_一問一答
運動や通勤をしながら、1級土木施工管理技士試験の学習ができるように、自分用に作成しました。資格試験は聞き流しで学習して、効率よく合格したいですよね!ぜひ、チャン...

【No.111】

河川護岸に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
(1)法覆工に連節ブロックなどの透過構造を採用する場合は,裏込め材の設置は不要となるが,背面土砂の吸出しを防ぐため,吸出し防止材の布設が代わりに必要となる。
(2)河川護岸には,一般に水抜きは設けないが,掘込河道などで残留水圧が大きくなる場合には必要に応じて水抜きを設けるものとする。
(3)石張り又は石積みの護岸工には,布積みと谷積みがあるが,一般に布積みが用いられることが多い。
(4)横帯工は,法覆工の延長方向の一定区間ごとに設け,護岸の変位や破損が他に波及しないよう絶縁するために施工する。
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正解は(3)

【解説】
(1)〇正しい。法覆工に連節ブロックなどの透過構造を採用する場合は,裏込め材の設置は不要となりますが,背面土砂の吸出しを防ぐため,吸出し防止材の布設が代わりに必要となります。
(2)〇正しい。河川護岸には,一般に水抜きは設けないが,掘込河道などで残留水圧が大きくなる場合には必要に応じて水抜きを設けるものとします。
(3)×誤り。石張りまたは石積みには布積みと谷積みがあり,布積みは同じ大きさの積み石を各段が横に同じ高さで積む工法であるのに対し,谷積みは上下左右の石同士をかみ合わせて積む工法で,自重で自然に締まり,地震や洪水の洗い出しに強く,高い安定性を有することから,一般に多く用いられます。
(4)〇正しい。横帯工は,法覆工の延長方向の一定区間ごとに設け,護岸の変位や破損が他に波及しないよう絶縁するために施工します。

【No.112】

堤防を開削する場合の仮締切り工の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
(1)堤防の開削は,仮締切り工が完成する以前に開始してはならず,また,仮締切り工の撤去は,堤防の復旧が完了,又はゲートなど代替機能の構造物ができた後に行う。
(2)鋼矢板の二重仮締切り内の掘削は,鋼矢板の変形,中埋め土の流出,ボイリング・ヒービングの兆候の有無を監視しながら行う必要がある。
(3)仮締切り工は,開削する堤防と同等の機能が要求されるものであり,天端高さ,堤体の強度の確保はもとより,法面や河床の洗掘対策を行うことが必要である。
(4)鋼矢板の二重仮締切り工に用いる中埋め土は,壁体の剛性を増す目的と鋼矢板に作用する土圧をできるだけ低減するために,粘性土とする。
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正解は(4)

【解説】
(1)〇正しい。堤防の開削は,仮締切り工が完成する以前に開始してはならず,また,仮締切り工の撤去は,堤防の復旧が完了,又はゲートなど代替機能の構造物ができた後に行います。
(2)〇正しい。鋼矢板の二重仮締切り内の掘削は,鋼矢板の変形,中埋め土の流出,ボイリング・ヒービングの兆候の有無を監視しながら行う必要があります。
(3)〇正しい。仮締切り工は,開削する堤防と同等の機能が要求されるものであり,天端高さ,堤体の強度の確保はもとより,法面や河床の洗掘対策を行うことが必要です。
(4)×誤り。鋼矢板の二重仮締切り工に用いる中埋め土の土質は,せん断破壊に対する重要な要素になるため,壁体の剛性増加と,鋼矢板に作用する土圧低減のために,良質な砂質土を用いることを原則とします。

【No.113】

砂防えん堤の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
(1)砂防えん堤の基礎部が砂礫の場合で基礎仕上げ面に大転石が存在するときは,半分が地下にもぐっていると予想されるものは取り除く必要はない。
(2)高さ15m以上の砂防えん堤で,基礎岩盤のぜい弱部が存在する場合は,コンクリートでの置き換えやグラウチングによって力学性質を改善するなどの対応を行う必要がある。
(3)高さ15m以上の砂防えん堤で,基礎岩盤のせん断摩擦安全率が不足する場合は,えん堤の底幅を広くしたり,カットオフを設けるなどの対応を行う必要がある。
(4)砂防えん堤の基礎部が砂礫の場合は,ドライワークが必要で水替えを十分に行い,水中掘削は行ってはならない。
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正解は(1)

【解説】
(1)×誤り。砂防えん堤の基礎部が砂礫の場合で,基礎仕上げ面に大転石が存在し2/3以上が地下にもぐっていると予想される場合は,取り除く必要はありません。
(2)〇正しい。高さ15m以上の砂防えん堤で,基礎岩盤のぜい弱部が存在する場合は,コンクリートでの置き換えやグラウチングによって力学性質を改善するなどの対応を行う必要があります。
(3)〇正しい。高さ15m以上の砂防えん堤で,基礎岩盤のせん断摩擦安全率が不足する場合は,えん堤の底幅を広くしたり,カットオフを設けるなどの対応を行う必要があります。
(4)〇正しい。砂防えん堤の基礎部が砂礫の場合は,ドライワークが必要で水替えを十分に行い,水中掘削は行ってはなりません。

【No.114】

渓流保全工に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。
(1)渓流保全工は,洪水流の乱流や渓床高の変動を抑制するための縦工,及び側岸侵食を防止するための横工を組み合わせて設置される。
(2)護岸工は,渓岸の侵食や崩壊を防止すること,及び床固め工の袖部の保護などを目的として設置される。
(3)床固め工は,同一の勾配が長い距離で続く場合,その区間の中間部において過度の渓床変動を抑制するために設置される。
(4)帯工は,渓床の勾配変化收で落差を設けることにより,上流の勾配による物理的な影響をできる限り下流に及ぼさないように設置される。
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正解は(2)

【解説】
(1)×誤り。渓流保全工は,洪水流の乱流や渓床高の変動を抑制するための横工(床固工,帯工等),側岸侵食を防止するための縦工(護岸工,水制工等)を組み合わせて設置します。
(2)〇正しい。護岸工は,渓岸の侵食や崩壊を防止すること,及び床固め工の袖部の保護などを目的として設置されます。
(3)×誤り。床固め工は,縦侵食を防止して河床の安定をはかり,河床堆積物の流出を防止し,山脚を固定するとともに,護岸等の工作物の基礎を保護するために設けられます。問題の内容は帯工のことです。
(4)×誤り。帯工は,単独床固工の下流及び床固工群の間隔が大きいところで,縦侵食を防止し,通常河床を維持するための構造物として設けられます。選択肢の記述内容は床固工のことです。

【No.115】

急傾斜地崩壊防止工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
(1)切土工は,斜面を構成している不安定な土層や土塊をあらかじめ切り取る,あるいは斜面を安定な勾配まで削り取る工法である。
(2)グラウンドアンカー工は,表面の岩盤が崩落又ははく落するおそれがある場合や不安定な土層を直接安定した岩盤に緊結する場合などに用いられる。
(3)コンクリート張工は,斜面の風化や侵食,岩盤の軽微なはく離や崩落を防ぐために設置され,天端及び小口部は岩盤内に水が浸入しないように地山に十分巻き込むことが重要である。
(4)もたれ式コンクリート擁壁工は,斜面崩壊を直接抑止することが困難な場合に斜面脚部から離して設置される擁壁である。
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正解は(4)

【解説】
(1)〇正しい。切土工は,斜面を構成している不安定な土層や土塊をあらかじめ切り取る,あるいは斜面を安定な勾配まで削り取る工法です。
(2)〇正しい。グラウンドアンカー工は,表面の岩盤が崩落又ははく落するおそれがある場合や不安定な土層を直接安定した岩盤に緊結する場合などに用いられます。
(3)〇正しい。コンクリート張工は,斜面の風化や侵食,岩盤の軽微なはく離や崩落を防ぐために設置され,天端及び小口部は岩盤内に水が浸入しないように地山に十分巻き込むことが重要です。
(4)×誤り。もたれ式コンクリート擁壁工は,擁壁背面が比較的良好な地山で用いられ,重力式擁壁と比べると崩壊を比較的小さな壁体で抑止できるほか,浸食,風化に対するのり面保護効果を合わせて有します。選択肢の記述内容は,待受け擁壁です。
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