【No3-6】聞き流し_コンクリート技士_一問一答
運動や通勤をしながら、コンクリート技士試験の学習ができるように、自分用に作成しました。資格試験は聞き流しで学習して、効率よく合格したいですよね!ぜひ、チャンネル...
【No.26】
JISG3112(鉄筋コンクリート用棒鋼)に規定されているSD345とSD490について,これらの性質を比較した次の一般的な記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)弾性係数(ヤング係数)はSD345とSD490ではほぼ同じである。
(2)熱膨張係数(線膨張係数)はSD345とSD490ではほぼ同じである。
(3)降伏点の下限値はSD345のほうがSD490よりも大きい。
(4)破断伸びの下限値はSD345のほうがSD490よりも大きい。
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正解は(3)
【解説】
(1)○正しい。鋼材のヤング係数は,ほぼ一定(200kN/rnm2)であり,種類には依存しません。
(2)○正しい。熱膨張係数は,ほぼ一定(10ー6μ/℃)であり,種類には依存しません。
(3)×誤り。記号の数値は降伏点の下限を表しています。
(4)○正しい。破断伸びは,鋼材が破断する際の伸び率です。鋼材の一般的な性質として,強度が高くなるほど伸びが低下します。ただし,JIS規格では,SD295とSD345の破断伸びの下限は,SD345の方が大きいことに注意が必要です。
【No.27】
コンクリート用補強材に関する次の一般的な記述のうち,適当なものはどれか。
(1)コンクリートとの付着強度は,丸鋼よりも異形棒鋼の方が大きい。
(2)鉄筋コンクリート用棒鋼の弾性係数は,引張強さに比例する。
(3)鋼材は,含有炭素量が多いほど,破断時の伸びが大きくなる。
(4)PC鋼材を引っ張って一定の長さに保つと,時間の経過とともに,その引張応力が増加する。
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正解は(1)
【解説】
(1)○正しい。付着強度を高めるために鉄筋の表面に節(突起)を付けたものが異形鉄筋です。
(2)×誤り。鉄筋の弾性係数は鋼種(降伏強度,引張強さ)にかかわらずほぼ一定で200kN/mm2です。
(3)×誤り。鋼材は炭素量が増えると脆くなります。すなわち,伸びは小さくなります。
(4)×誤り。引っ張って一定の長さに保つと,時間とともに応力は減少します。これをリラクセーションと呼びます。
【No.28】
コンクリート用鋼材に関する次の一般的な記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)鉄筋コンクリート用棒鋼の弾性係数(ヤング率)は,降伏点が大きいほど大きくなる。
(2)鋼材中の炭素量が増加すると,引張強さが増加し,破断伸びは低下する。
(3)鋼材の熱膨張係数を10×10-6(=μ)(1/℃)とすると,温度が40℃上昇したとき,長さが10mの鋼材は,拘束がない場合には4mm伸びる。
(4)鉄筋の応力ーひずみ曲線には明確な降伏棚(降伏後,応力がほぼ一定のままひずみのみが増加する領域)が現れるのに対して,PC鋼材は鉄筋に比べ強度は高いですが,明確な降伏棚が現れないのが特徴である。
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正解は(1)
【解説】
(1)×誤り。鋼材の弾性係数は降伏強度にかかわらず,200kN/mm2でほぼ一定です。
(2)○正しい。鋼材の基本的な性質として,炭素量が多くなると引張強さ・硬さが増すしますが,伸び・絞りは減少します。ここで,絞りとは,引張り試験において試験片切断後における最少断面積とその原断面との差の原断面積に対する百分率のことです。
(3)○正しい。熱膨張係数は,鉄筋,コンクリート共に,10ー6μ/℃と覚えます。10mの鋼材が40℃上昇した場合,10000(mm)×40×10×10-6=4mmとなります。
(4)○正しい。鉄筋の応力ーひずみ曲線には明確な降伏棚(降伏後,応力がほぼ一定のままひずみのみが増加する領域)が現れるのに対して,PC鋼材は鉄筋に比べ強度は高いですが,明確な降伏棚が現れないのが特徴です。
【No.29】
コンクリートのワーカビリティーに関する次の一般的な記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)エントラップトエアは,コンクリートのワーカビリティーを改善する。
(2)セメントの粉末度が大きくなると,セメントペーストの粘性は高くなり,流動性は低下する。
(3)スランプ試験の測定後に平板の端部を軽くたたいて振動を与えたときのコンクリートの変形状況は,材料分離抵抗性を評価する目安になる。
(4)加圧ブリーディング試験は,コンクリートの圧送性を評価する目安になる。
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正解は(1)
【解説】
(1)×誤り。エントラップトエアは,コンクリートの練り混ぜによって混入する気泡で,気泡径が大きく,AE剤の使用によって連行される微細な気泡(エントレインドエア)とは異なり,ボールベアリング作用がないので,コンクリートのワーカビリティーを改善できません。
(2)○正しい。セメントの粉末度が大きくなると,セメントペーストの粘性は高くなり,流動性は低下します。
(3)○正しい。スランプ試験の測定後に平板の端部を軽くたたいて,一定の範囲に広がるまでのコンクリートの変形状況(広がりのしやすさや崩れの程度)を観察することは,材料分離抵抗性を評価する目安となります。
(4)○正しい。加圧ブリーディング試験は,コンクリートに一定の圧力(3.5N/mm2)をかけた状態で経過時間に伴う脱水量を測定し,加圧ブリーディング曲線を図示して,その曲線の状況からポンプ圧送性の良否を評価するものです。
【No.30】
フレッシュコンクリートの材料分離に関する次の一般的な記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)粗骨材の最大寸法が大きいほど,粗骨材の材料分離は生じにくくなる。
(2)細骨材率が大きいほど,粗骨材の材料分離は生じにくくなる。
(3)細骨材の粗粒率が小さいほど,ブリーデイングは減少する。
(4)水セメント比が小さいほど,ブリーディングは減少する。
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正解は(1)
【解説】
(1)×誤り。粗骨材の最大寸法が大きくなるとコンクリートの細骨材率が小さくなるので,粗骨材を取り込むモルタル分が少なくなり,粗骨材の材料分離が生じやすくなります。
(2)○正しい。細骨材率が大きくなると,粗骨材を取り囲むモルタル分が多くなり,粗骨材の材料分離は生じにくくなります。
(3)○正しい。細骨材の粗粒率が小さいと微粒分の割合が大きくなり,材料分離が生じにくくなるので,ブリーディングは減少します。
(4)○正しい。水セメント比が小さくなると,セメントペーストの粘性が大きくなるので,フリーディングは減少します。